第1120回 環境科学Ⅱ 2006年12月15日 「教壇で感じる学生のテンション」

教科書に沿って「風」について解説した。
まず、環境アセスメント制度において超高層ビルが発生させるビル風を
緩和させた事例を紹介。

実は、この解説を終えた時点で、学生たちの表情を見ると、
少し中だるみになったように感じられ、
そのまま次のテーマの解説に進むのに少しばかり気持ちがひるんだ。

学生を指名して復習も兼ね講義の要点を質問しようとも考えたが、
時間内に予定したところまで終わらせなければならず、
結局、そのままのペースで次のテーマに進んだ。

三浦研究室で長期にわたって都市の風通しに関する風洞実験に取り組んだ事例の紹介。
講義をしつつ教室全体のテンションが下がっていくことを心配したが、
実際は学生のテンションが少しずつ上がっていった。

教壇に立っていると学生全体がかもし出すテンションがはっきりと感じられる。
といっても、学生がこちらの説明に強くうなづいたり、質問が出たりするわけではない。
学生は特段表情をかえずに黙々とノートをとっているだけだ。
しかし、そういう状況であっても、学生の表情や目付きから
講義に集中しているか否かがはっきりとわかるのだ。

教壇に立つ私も、そうしたテンションをリアルタイムで感じながら、
それに対応して語り口を変えている。

来年前期の「環境工学Ⅰ」は今日のような形の正統派講義の連続だ。
楽しみにしてくださいというべきか。それとも覚悟してくださいというべきか。