第1151回 環境工学Ⅰ 2007年 6月27日 「教科書にはムダなところがない」

「理解度が低いまま先を急ぐより、きちんと理解しながら進めた方がいい」と
先週の講義日記に書いたが、小テストの日程を考えると、
今週と来週で第3章を終わらせたい。そんなことを思いつつ教室へ向かった。

まず小テストの高得点者を発表。顔を見たいので手を挙げてもらう。
親しい友達が高得点だと周囲も盛り上がる。
本人のはにかんだ表情と周囲の屈託のない表情の対比が
若者らしくて実にいい。この瞬間が私は好きだ。

解説の合間に演習問題をやると理解度アップに役立つ。
計算問題は無味乾燥になりがちなので、解説した計算式を使って
実際の街灯の照度の実測値と計算値を比較してみせた。
夜間の道路を思い浮かべて理解が深まったのでは?
気がつくと予定したページまできっちりこなしていた。

研究室に小テストの採点結果を聞きに来た学生が、
「この授業の教科書にはムダなところがない。アンダーラインを引きながら
勉強したら結局全部にアンダーラインを引いていた」という。 まさにこれが執筆のねらい。難しすぎて勉学意欲を失わないよう
重要事項を厳選したのがこの教科書なのだ。