第1402回 環境工学Ⅰ 2010年4月26日 「本日の授業中の二酸化炭素濃度は700~800ppm」
二酸化炭素濃度計を教卓に置き、授業をしながら定期的に計ってみた。
この計測器は、小型・軽量で持ち運びが容易だ。
書画カメラでこの計測器をスクリーンに映し、息を吐きかけると
液晶表示されている二酸化炭素濃度の値が上がっていく。
感度良好の使いやすい計測器だ。
そこで、20分くらいの間隔で数回計るとともに、
眠気を感じる学生に挙手してもらいカウントし、
その結果を板書することにした。
最初は1000ppmを超え、眠気を感じる学生は20名程度。
その後、授業の切りの良いところで計測していった。
予想では、時間が経つにつれて二酸化炭素濃度が上がり、
それに比例して眠気を感じる学生の数も増えるのでは考えたが、
そうはならなかった。
2回目以降の計測では二酸化炭素濃度は毎回700~800ppm程度で、
眠気を感じる学生も15名程度と大きな変化はなかったのだ。
原因は、窓を開けていたために自然換気が促進され、
在室者から出される二酸化炭素が換気によって
希釈され排出されていることによる。
室内環境基準の二酸化炭素濃度1000ppm以下をクリアしている。
この結果を見て、とても安堵した。
100名近い学生がいても換気によって二酸化炭素濃度を
抑えれることが実証できたからだ。