第1434回 環境工学Ⅰ 2010年7月12日 「『あの科目はやりがいがあったなー』と思い出してもらえれば」

小テストの高得点者を発表した。
今回は16名が8割以上の点数を取った。
小テストは、勉強しておけば点を取れるが、
勉強をしないとまったく点を取れないような問題を出している。
地道に勉強するしかないのだ。

学科の環境系の先生方とカリキュラムについて話し合っていたときに、
ある先生から「環境工学Ⅰを履修した学生が『大切な用語や数式の使い方を
しっかりと理解し覚えることができた』と話していた」と聞き、
とても嬉しかったことがある。

今週のポイントは熱貫流率。
熱貫流率の計算式をわかりやすく説明するために、
昨年の講義で編み出した方法を使った。
いきなり熱貫流率の計算式をでっかく板書して、
その数式の各項を説明する用語を書き足していく方法だ。

その後、この数式の理解を深めるため、壁体の熱の流れを解説した。
理科に弱く熱に関する現象に関心を持てない学生にとって、
最初から対流、放射、伝導という用語を多用して
壁体の熱の流れを説明しても、イメージできないと思うからだ。

毎週の勉強は大変でも、それが確実に専門家としての自分の血になり肉になる。
卒業する時に振り返り「あの科目はやりがいがあったなー」と
思い出してもらえれば、教師冥利につきるというものだ。