第1479回 環境工学Ⅰ 2011年5月2日 「教室の二酸化炭素濃度は722~777ppm」

前日から風邪を引いてしまい、のどが痛く体がだるい。
でも授業を始めたら、そのことを忘れてしまっていた。

昨年の同じ週の講義日記を読み返したら、
「教室が蒸し暑かったせいか学生の反応はいまひとつ。
来年は二酸化炭素濃度計を持ち込んで興味を持たせたらいいかも」と書いている。
<第1399回「空気が汚れてくると集中力が続かない」(2010年4月19日)>
http://www.mmlab.se.shibaura-it.ac.jp/kouginikki/ko1100419.html

そこで、今年は書画カメラを使って二酸化炭素濃度計をスクリーンで見せた上で、
15分ごとに教卓で二酸化炭素濃度を計ることにした。
単元はちょうど「室内空気汚染と換気」。
目に見えない空気の汚染の度合いを数値で把握することで理解が深まるはずだ。

4回計測して、二酸化炭素濃度は722~777ppm。
学校環境衛生基準の1500ppm 以下となり安心した。
当日の出席者数は104名。これだけの人数が在室していても、
窓を開けて換気すればOKだ。

ところで、この講義でも学生は教室の前半分に座った。
その方が教壇から学生の表情が捉えられるし、学生も集中できる。
<第1332回「教壇から学生の表情が読み取れること」(2009年6月29日)>
http://www.mmlab.se.shibaura-it.ac.jp/kouginikki/ko1090629.html


今日、さらに新しい効果を発見した。
教室の後方4分の1の照明を消すことができるのだ。

今、大学全体で徹底的な節電に取り組んでいる。
その目標は25%の削減。
この講義の際に、後方4分の1の照明を消せばこの目標に届く。
こうした小さな節電を積み上げていくしかないのだ。

これから7月まで気温が徐々に上がっていく。
授業に集中できる状態に、冷房なしでいつまで保てるか。
これからも計測器を教室に持ち込んで、今度は室温をチェックしたい。
計ることで室内環境への関心が高まっていくのです!