第1487回 環境工学Ⅰ 2011年5月30日「なんといっても色鉛筆が一番いい」

教科書の図を説明するときは、書画カメラを使ってスクリーンで見せている。
この方法のメリットは大きい。
学生が机の上の教科書だけを見ていると眠気が襲ってくるが、
顔を上げてスクリーンを見ていれば、それもない。
教える方も、スクリーンの横で指し棒を使って説明すれば講義のアクセントになる。

ただ、この方法にはひとつ難点がある。
授業をしながら、書画カメラの台に載せた原稿に書き込みをすると、きれいに書けない。
線が乱れてわかりにくくなるのだ。
実際、2年前のこの週の講義でその方法を使ったら、線がよれよれになり、
しまいには何がなんだかわからなくなってしまった。
http://www.mmlab.se.shibaura-it.ac.jp/kouginikki/ko1090601.html
 
今日の講義を準備していて、良い方法がひらめいた。
授業中に書き込みたいことを、あらかじめ定規を使って正確に書き込んでおけばいいのだ。

さっそく実行した。
建物の日影が動いていく様子を示す日影図と等時間日影線の説明では、
コピーを2枚用意して、それぞれに8:30の日影と9:00の日影をぬりつぶした。
それを交互にみせれば、アニメーション感覚で日影の動きを理解できる。

そのとき、色をつけるのは、なんといっても色鉛筆が一番いい。
サインペンやマーカーは色がどぎついし、ペン先が大きく細かい部分を塗りにくい。
色鉛筆は色が柔らかく濃淡もつけやすい。先を尖らせれば細かいところも塗りつぶせる。

終了後に、学生が教卓に質問に来た。
「たくさん質問があります」と言うので、ひとつひとつに丹念に答えていった。
説明していて、授業中の解説で足りなかった点がよくわかる。
引き続き、質問を待っています!