第1175回 環境工学Ⅱ 2007年10月26日 「教科書は絶えず評価されている」

今日はこの講義の中でも数式をよく使う週だ。
音環境の理解に対数を使った数式は欠かせない。
「音の強さ」と「音の強さのレベル」の関係式を覚えるのが基本。
この式から音の合成や等価騒音レベルの計算式が導けるのだ。

この授業の教科書を使っていただいている大学の先生からメールをいただいた。
「まえがき」に、「教科書があまりに専門的だと難しすぎて学生がこの科目をきらいになり、
環境工学の大切な考え方を身につけないで卒業してしまう」と書いたが、
その考え方に共感していただいた。

この先生からは、実際にこの教科書を教室で使った感想も聞かせていただいた。
教育の現場は教室。その教壇に立つ先生からの声を伺うと、
少しずつ改訂してさらに良い教科書を目指そうという気持ちになる。

本屋で売っている通常の本と比べると、教科書の寿命は長い。
ずっと前に出版された教科書が何度も重刷されて使われる。
そうした使用に耐えられるか。絶えず真価が問われている。