第1191回 環境工学Ⅱ 2007年12月14日 「取り上げる事例は毎年同じでも語り口は違う」

電車が遅れて授業開始に間に合わなかった学生が10名以上いた。
自分も通勤途中で巻き込まれそうになったし、
本人たちは遅延証明を持っているので遅刻扱いにはならない。

感じるのは、師走の時期の人身事故の多さ。
通常、社会的弱者とは子どもや高齢者、障害者を指すが、
経済的な事情から自殺に追い込まれる中高年男性こそ
本当の社会的弱者ではないか(身体的には強者だが)
と本に書いてあったのを思い出す。

今日は障害児通園施設「みずほ学園」の解説。
模型を持ち込み、配布プリントとスクリーンのパワーポイントによる映像とあわせて
多角的なディスプレイを試みた。

1999年の基本設計から2002年の竣工、
そして現在の室内環境とこどもの動きの実態調査まで、
毎年の研究室の研究成果を加えながら徐々に内容を進化させてきた講義だから
すべてが頭に入っている。
だから、メモなしに学生の表情や反応を見て雰囲気を感じ取りながら講義を進められる。
取り上げる事例は毎年同じでも語り口は違うのだ。
そこに、講義日記として講義を記録する理由がある。