空調の基礎。毎年この講義の最後にシステム棟の「エネルギーセンター」を見学させている。
集中式の空調のある建物には必ずこのような機械室がある。
ひとつひとつの機器をじっくり説明する時間はないが、
建物を支える機械が設置されていることを自分で実際に見ることに価値がある。
ところで、今年の授業を振り返っていて、ふと気がついたことがある。
それは、授業が終わったあとに教壇のところに来て質問する学生が年々減っていることだ。
以前は、ほぼ毎週か、2週間に1回くらいのペースで学生が質問に来た。
それも同じ学生ではなく、毎回違う学生が教壇のところに来ていた。
授業中に手を挙げて質問するのは抵抗があるだろうが、
講義が終わったあとの個別でならじっくり聞ける。
教える側も、質問に答えることで授業中の説明の不十分な点を見つけたり、
学生の理解度を推し量ったりできる。
今年の十数回にわたるこの講義で学生が質問に来たのは1回か2回だ。
質問に対応するため、授業が終わってもすぐに教室を出ないで
スタンバイしているのにと思うと、少しさびしい気分になる。
「質問があったら授業終了後に教壇のところに来てください」
来年はそう声をかけようか。なんだか中高生みたいだが。