今日の講義では、解説する知識や理論を知っておくことが
何に役立つかを強調した。
まず、二重ガラス。
講義でも説明したように、二重ガラスは断熱効果を高めるためのもの。
遮音性を高めるためのものと誤解している人が多いが、
共鳴透過とコインシデンス効果などによって遮音性が低くなることもある。
そこで「建築設計を目指す学生はこのことを正確に
理解してほしい」と授業中に力説した。
次に、L値。
講義中の説明どおり、L値は床衝撃音に対するマンションの遮音性能が
どのくらいの等級であるかを示す値。
販売されているマンションのパンフレットにはこの数値が記載されている。
だから「マンションの企画、設計、販売、管理やハウスメーカーに就職したい学生は
L値の意味を正確に理解してほしい」と伝えた。
こうした専門用語を面接試験でさらりと言えると自分の専門性をアピールできる。
就職活動とは、会社探しをすることだけではない。
日々の授業で専門用語や理論を正確に理解することが、面接試験の準備になるのだ。
ところで、吸音機構のひとつである「あなあき板」は、274教室の壁に
使われていました(4限のシステム工学演習Ⅱの時間に気がついた)。