第1358回 環境工学Ⅱ 2009年10月23日 「学年暦があるということ」

第1回小テストを実施した。
来週は芝浦祭で休講だから、小テストがひとつ終わって
学生は一息つくことができる。

芝浦祭が終わると、年末に向かって授業は一気に進んでいく。
年末年始を過ぎ、期末試験で締めくくりとなる。
こうした大学の年間の暦(こよみ)を学年暦という。

学校生活の良さは何と言っても、この学年暦があることだ。
一年間の流れがしっかりとできている。
4月の新入学・進級から3月の卒業まで始まりと終わりがはっきりしている。
この学年暦を辿るだけで、学生も教師も成長している実感を持てる。

企業にはそうした年間の暦はない。
私自身、民間企業で仕事をした経験があるが、
年間の暦の流れを毎日の業務で意識することはあまりない。
もちろん新入社員を迎えることで新春の訪れを感じることはできるが、
企業では入社してしまうと、4月1日はそれほど意識すべき日ではなくなる。

だから、暦の区切りのない企業では、自分で時の流れにくさびを打ち込んで、
成長していけるような区切りをつける工夫が必要だ。
数ヶ月ごとに自分で目標を立て、それが達成できたかを振り返る。
そうした作業の積み上げが確実に将来の展開につながっていく。

大学を卒業するまでは学年暦に身をまかせつつ力を蓄えよう。
社会に出て自分なりの暦を作れるように。