第1459回 環境工学Ⅱ 2010年11月16日 「教師も生身の人間なのだ」

後方に座る学生のために板書をやたらに大きくしなくて済むように、
教室の後ろの方に座らないよう指示してきたが、
今週は後方組が増えてしまった。ここで黙認してしまっては、
これまでの指導が無駄になるので、来週は前方に座るよう伝えた。

しかし、前方への席の移動は「来週から」としたことが裏目に出た。
後方組の学生席で内職が頻発してしまった。
教室の三大問題と呼んでいた遅刻・私語・居眠りはほぼ撲滅した。
そこで、残っていた内職問題が顕在化したというわけだ。

遅刻・私語・居眠りと違って内職は手元でこそこそやるので、
教壇からは見えない場合が多い。
それでは、なぜ内職が増えたとわかるのか。

それは、内職中の学生独特の動きがあるからだ。
まず、手元の内職に集中して顔を上げない。
こちらが書画カメラを見せたり板書したりすると、
通常はそれに応じて教科書をめくったりノートを取ったりする
学生の動きがあるが、内職中の学生はそれとまったく関係なく
顔を伏せたままだ。

内職自体は他の学生への迷惑は小さいが、
内職の相談で私語が始まったり後ろを振り向く学生が出たら
注意するしかない。

そうした学生の態度は教壇に立つ者の気持ちを萎えさせる。
教師も生身の人間なのだから!