第1121回 都市環境管理 2006年12月20日 「レポートで体得したことを総合研究でも生かそう」

小テストにこの講義で身に付いたことや質問・要望を聞く質問を設けた。
そこにレポートの講評をしてほしかったというリクエストがあったので、
レポートにあった質問への回答と全体講評を書こう。

まず、マンホールのふたのマークの意味がわからないという質問
(ちなみに、人が入れず手しか入らない大きさのものは、
マンホールではなく、ハンドホールと呼ぶ)。

http://www6.airnet.ne.jp/manhole/ntt/ntt.htmlのページの
上から2枚目の写真中央のマークは、NTTの前身である電電公社のマークだ。
40才以上の人なら誰でもすぐにわかるはず(家の人に聞いてください)。

http://www6.airnet.ne.jp/manhole/kankou/tokyo/tokyo.htmlのページの
上から2枚目の写真中央のマークは、東京都の古いマークだ。
これも昔はよく使われた(地図に使う灯台の記号に似ている)。

「埼玉県南水道企業団」とは何かという質問。
さいたま市では以前この団体が水道事業を行っていた。
しかし、浦和、大宮、与野の3市合併に伴ってこの団体は解散し、
現在は、さいたま市水道部が水道事業を行っている。
だから水道に関連する施設にはこの名称が残っているのだ。

レポートの感想に「このレポートをやってから、道路にあるものを
ジーっと見つめるようになってしまった」というコメントがあった。
道路を歩くとどうしても占用物件に目が行ってしまう学生は多いだろう。
マニアックではあるが、専門家とは人が見過ごすことをしっかり見る人のことだ。
「目に見えない地下利用の仕組が広がっていることを実感した」と書いた学生もいる。

このレポートを通じて皆に伝えたかったことは、現場を調べ上げることの大切さだ。
「現場を緻密に調べる面白さがわかった」と書いた学生が目だつ。
「小さい頃から歩き、よく知っているはずの町だが、知らない面もあることに気がついた」
というコメントもあった。このレポートで体得したことを総合研究でも生かしてほしい。

これでこのクラスへの講義はすべて終わり。
総合研究での頑張りを期待します。

<完>