第1183回 都市環境管理 2007年11月14日 「やっぱり黒板にチョークでガンガン書くか」

研究室が1995年から始めた都市の風通しに関する風洞実験の講義。
当時弱風障害に関する研究が少なく、風通しからみた都市のあり方の提言まで辿り着いた。
だから講義にも熱がこもる。

風洞実験の方法など研究の前提の説明を終えて、
いよいよ実験結果を説明しようとしたとき、教室を見渡して軽いショックを受けた。
教室の両端の列の学生が5人ずつくらい居眠りをしているのだ。
なかにはいつも意欲的に授業に臨んでいる学生も含まれている。

居眠り多発の理由を考えた。
換気扇を付け忘れた気もするが、それはよくあることだ。
原因は教科書や資料の解説に書画カメラとスクリーンを使ったことではないだろうか。

パワーポイントを使うと学生の居眠りが増える。
それはパワーポイントの画像が整いすぎて静的に感じるのが一因だ。
書画カメラもそれと同じ。
教師としては図や用語を板書せずにすむが、学生は静的な画像を見続けると眠くなる。
さらに教室の端だとスクリーンが見えづらいので集中しにくい。

これまで便利さから書画カメラを愛用してきたが、
学生の眠気を吹っ飛ばすためには、黒板にチョークでガンガン書いた方がよいのかもしれない。
書画カメラとスクリーンを使って便利にはなったが、
講義がなんだかおとなしくなったと感じていたところだ。