第1524回 都市環境管理 2011年11月10日 「応用例を見ると基礎が理解できる」

都市インフラの解説の続きとして、道路占用、共同溝、電線地中化と
進んでいく。これらは都市環境整備には重要なキーワード。
でも、教室を見渡すと、居眠りで机にうつ伏せになっている学生が多く、
正直気持ちがひるんだ。私語は注意できるが、居眠りは注意しにくい。
教卓から目覚まし時計のベルを大音量で鳴らしたい気持ちだ。

仕方がないので、そのまま講義を続けた。
毎年、2500分の1地図で500mメッシュ分割について説明しているが、
どうも学生の頭に入らない。総合研究で地図のメッシュ分割をする時に、
「3年生の講義でやったでしょ」と言うと「???」という顔をしている。

講義の準備をしていて気が付いた。
メッシュ分割で何ができるかを実例で説明すればいいのだ。
そこで、研究室でJR総武本線の騒音を計った学会論文のコピーを配布して、
メッシュ分割で騒音分布がわかること、そして、メッシュ分割が
統一されていれば、メッシュマップを結合したり
重ね合わせたりできることを解説した。

講義が終わって出席票コメントを読むと、2500分の1地図の説明が
良く分かったというコメントが多い。
この説明に入るとき、プリントを前から回した。
考えてみると、これで学生が居眠りから復帰したのではと思う。

この講義の教訓は、学生目線では「応用例を見ると基礎が理解できる」、
教師目線では「居眠り阻止には配布物」でした!