第1078回 環境工学Ⅱ 2006年 9月29日 「教科書執筆時の思考が講義中によみがえる」

できたら第5章を終わらせたいが、少し積み残すだろうと思いつつ教壇に立った。
ところが解説は思いのほか順調に進んだ。

教科書を丹念に書き上げたことがわかりやすい講義につながったと今日も実感した。

教科書の図を黒板に書き写しながら、まず頭に浮かんだことを説明する。
そのあと、教科書を読み上げたら、まったく同じことが書いてある。
そういうことが今日も2、3回あった。
つまり、教科書の原稿を書いていたときの思考が頭に残っていて
図を書くと自動的にその解説が頭の中からわきあがってくるのだ。

ところで、この教科書の各章で出てくる壁の断面図は
すべて左側が屋外で、右側が室内である。各章を分担せずに一人で書くと
このような点を統一して、図を理解しやすくできるのだ。

今日は講義を進めるにつれて気分がのってきた。
気がついたら時間を残して第5章の解説が終わっていた。
難しい内容をわかりやすい言葉で語る。
今日はそれができたのではないだろうか。