今日は実例編のトップとして東京ドームを取り上げ、その比較として
バルセロナの体育館サンジョルディパレスを取り上げた。
昨年まではそれぞれに1週ずつ使っていたが、教科書の解説に週数を費やしたため
今年は教科書を手元において2事例を一度に解説してみたら思わぬ副産物があった。
第一に、教科書で1人1時間当りの換気量を確認して講義に入ったが、
解説の途中でも教科書に立ち返り「東京ドームは第二種換気方式で、
その際に生じる正圧で空気膜を押し上げていること」を確認するなど、
前期の環境工学Ⅰの内容と関連づけ基礎を確認しながら解説することができた。
第二に、両事例を比較することによって、加圧と換気という東京ドームの
送風機の役割と、体感温度コントロールというサンジョルディパレスの送風機の役割の違いを
クリアに解説することができた。
長年にわたる講義「ドーム建築の環境計画」も今年少し進化したようだ。